なりすまし

「偽の逮捕状」で100万円を要求|広島で初めて確認された特殊詐欺未遂事件

広島市内で、警察官を名乗る詐欺グループが「偽の逮捕状」を使って現金を騙し取ろうとする特殊詐欺未遂事件が発生しました。広島県内ではこのような手口が確認されたのは初めてで、警察が注意喚起を行っています。

事件は10月1日、80代の男性の携帯電話に「+1」から始まる番号で着信があったことから始まりました。電話の相手は警察官を名乗り、「あなた名義のキャッシュカードがマネーロンダリングに使われており、逮捕状が発行された」という嘘を伝えました。それ以降、2日間にわたり、異なる番号から何度も電話がかかってきましたが、全て同じ男性の声だったといいます。

10月3日、男性は広島市中区にある職場のポストに投函された茶封筒を発見。その中には、男性の氏名、生年月日、職場の住所が記載された偽の逮捕状が入っていました。

さらに、その後も同じ「警察官」を名乗る人物から電話があり、「捜査を免れるためには100万円を振り込む必要がある。振り込みが完了するまで電話を切らないように」と脅されました。男性は指示に従い金融機関に向かおうとしましたが、不審に思い、途中で広島中央警察署に立ち寄り相談。警察官に電話を代わろうとしたところ、詐欺師は既に電話を切って逃走していたことが分かりました。

広島県内で、偽の逮捕状を送りつけるという特殊詐欺の手口が確認されたのはこれが初めてです。警察は国際電話を装った「+」から始まる番号には十分警戒し、警察官が電話で金銭を要求することは絶対にないと注意を呼びかけています。

偽の逮捕状で警察なりすまし詐欺

マネコムのアドバイス

特殊詐欺の手口は年々巧妙化しており、今回のように「偽の逮捕状」を使って現金を要求する詐欺もその一例です。特に、警察官を名乗って逮捕や捜査を装う詐欺は、心理的に追い詰められることが多く、冷静な判断が難しくなります。

マネコムからのアドバイスとして、次のポイントを意識してください:

  • 警察官や公的機関が金銭を要求することはありません。少しでも疑わしい場合は、すぐに警察に相談しましょう。
  • 「+」から始まる国際番号の着信には慎重に対応し、心当たりのない番号は無視するのが賢明です。
  • 突然の電話で金銭を要求された場合は、一旦冷静になり、家族や信頼できる友人に相談してから行動に移すことが大切です。

詐欺に巻き込まれないためには、普段から情報にアンテナを張り、冷静な対応を心掛けることが重要です。