長崎県佐世保市で、SNSを通じたロマンス詐欺を未然に防いだとして、十八親和銀行日野支店の行員、大渕誠人さん(24)が警察から感謝状を贈られました。この詐欺防止の行動が称えられ、相浦警察署は9日、大渕さんに署長感謝状を授与しました。
事件は9月4日、佐世保市内に住む50代の女性が同支店を訪れ、大渕さんに「イスラエルに住む男性とSNSで知り合い、彼が退職金3億円を私に送ると言っている。しかし、送金手続きに136万円が必要だと要求されている。私にはそのお金がないので、貸してほしい」と相談したことから発覚しました。
この女性は、SNSアプリ「レモンエイト」で男性と連絡を取り合っていたものの、実際には一度も会ったことがないと話していました。婚約者と称する男性の話に信じ込んでいた女性ですが、大渕さんはこの状況を不審に思い、詐欺の可能性を疑って上司に報告。その後、警察に通報し、女性が被害に遭う前に詐欺を防ぐことができました。
表彰式で、相浦警察署の松田博喜署長は「大渕さんの冷静で適切な対応が功を奏しました。今後も警察と連携して未然に犯罪を防いでください」と感謝の意を表しました。大渕さんは「お客様が気軽に相談できる環境を作りながら、今後も慎重に話を聞いて詐欺を防いでいきたい」と語りました。